ある調査で「注文住宅を建てた方の半数以上の方が後悔している」という統計があります。
これから注文住宅を建てようと思っている方からすると、ドキッ!っとしますよね。
しかし、違う見方をすると「半数以下の方は後悔していない」ということです。
となると、後悔していない方と後悔している方の違いが気になりませんか。
そこで、この記事では、注文住宅を後悔しないための8つのコツをご紹介します。
実際に、わたしも、注文住宅づくりの途中から8つのコツを意識した結果、10年たった今でも後悔の少ない充実した暮らしをしています。
また、家作りのアドバイスをさせていただく中で、注文住宅を後悔していない人には、この8つのことを自然と実行されている方が多いことにも気が付きました。
この記事を読めば、注文住宅の後悔を最小限にすることができます。
また、みなさんの夢が詰まったご自宅で穏やかな生活ができる未来に一歩ちかづけるでしょう。
「家作りを後悔しないためには何をしたら良いんだろう?」と思われている方は、ぜひ参考にされてください。
注文住宅を後悔しないための8つのコツ
【注文住宅を後悔しないためのコツ1】自分の生活動線を知っている
「自分の生活動線」を知っているか知らないかは、注文住宅を建てたあとに後悔しないための重要なポイントです。
しかし、自分の生活動線というのは「無意識な行動」のため忙しい日々のなかで流してしまいがち。
かりに、ストレスをかかえていても気が付いていない方が多いでしょう。
そして、結果的に注文住宅の間取りにもまったく反映されず後悔してしまうのです。
そこで、今日から「自分の生活動線」を意識してみましょう。
たとえば・・・
家づくり前であれば、賃貸にすんでいらっしゃる方がほとんどだと思います。
今の賃貸の間取りにあわせて生活することにストレスを感じているのであれば
それは「自分の生活動線を見つける最大のチャンス」です。
わたしの例でお話ししますね。
賃貸時、お風呂にはいるのに、まずは家の中央にあるリビングから東側の部屋へ下着をとりにいきます。
つぎに、その部屋から再びリビングに戻り西側にある脱衣室へ行くという動線でした。
「脱衣室に行きたいのに逆方向へ行き、そこから改めて戻って反対側へ行く」という長すぎる動線が大きなストレスだったわけです。
そこで、注文住宅の要望時に「お風呂に入りたいと思った時に直行するだけでいい状態にしたい」と伝えました。
まずは、脱衣室にタオルや下着などを衣類をおける収納棚を確保。
洗濯機やランドリーボックスはもちろん、お風呂関係の日用品もすべておけるようにしました。
入浴中にシャンプー切れになっても、1歩でストックがとれる理想の脱衣室になり満足しています。
賃貸住宅でのモヤモヤは、注文住宅を建てるさいの最大のヒントになります。
そのストレスを解消する方法を考えていけば「あなただけの間取り」が完成しますよ。
生活動線に付いて詳しく書いた記事もありますので、以下のリンクをクリックして読んでみてくださいね。
【注文住宅を後悔しないためのコツ2】注文住宅の情報収集を効率的にしている
注文住宅の後悔が少ない人は、家づくりを意識しはじめた時から効率的に情報収集をしています。
ほとんどの方にとって、注文住宅で家を建てるということは人生で最初で最後の経験になるでしょう。
にもかかわらず、家づくりの知識は「0」の状態からのスタートになりますよね。
そんな中、怒涛の家づくりが始まると、営業の方、不動産会社、司法書士、銀行員など様々な職種の方たちと話をすすめていくことになります。
相手は全員「家づくりに関するプロ」の方たちばかり。
早くから情報収集をはじめることで、相手主導で流されてしまうリスクを減らすことができるのです。
情報収集手段としては、おおまかに以下のようになるのでしょうか。
住宅雑誌:大まかな情報から特化したもの(キッチン、お風呂など)まである
書籍:家づくりに関する基本的情報を得られる
体験談を記したブログ:建てた方のリアルな声が聞ける
注文住宅関連webサイト:注文住宅に関するリアルタイムな情報あり
ハウスメーカーや工務店のwebサイト:メーカーが決まっていればピンポイントで情報が得られる
どれも気になりますが、選択肢が多すぎて「どこから情報収集していこうか?」と迷いますよね。
しかも、家づくりを考え始めるのが最もおおいのは、子育て世代です。
本屋さんに行ってもユックリと吟味できなかったり、休日もお子さんの予定や急な体調不良などで情報収集もままならないのではないでしょうか。
また、webサイトやブログをみても情報がおおすぎて、注文住宅を建てたいと考え始めた初期段階では混乱することもあります。
そこで気になるのが、注文住宅の後悔が少ない人が「どうやって情報収集をしているか?」ですよね。
オススメなのが、ネットからできる無料相談です。
たとえば、LIFULL HOME’Sさんは、おうちにいながら無料の家作り相談がうけられる上に、住宅購入時の費用も含めてFPさんからアドバイスをいただけるという有難いサービスを提供されています。
また、どうしてもリアルで!という方であれば、実店舗での相談を受けることもできるんですよ。
家作り初心者にとっては、全てのサービスが無料、そして、どこまでも自分達の生活スタイルに合わせていただけるという嬉しいサービスになっています。
2023年は、自宅にいながら希望を伝えるだけで情報が集まってくるのです。
現実味のないモデルハウスを見学するより、自分たちの希望を入れた場合にどのくらいの予算になるのか明確になるので金額目標も立てやすいでしょう。
このように注文住宅の後悔が少ない方は自ら忙しく情報収集することはしていません。
まずは、「自宅いながらできる無料のアドバイスや講座」を利用して情報を集めてみませんか。
【注文住宅を後悔しないためのコツ3】パートナーとの家づくりに関する価値観を共有している
注文住宅を建てるさいに、ほとんどの方が経験しているのが
「家づくりの価値観をパートナーと共有していない」ことで起こるトラブルでしょう。
上限金額の認識や思い描いている間取りが違ったり、そもそも「いる、いらない」の価値観が違ったりと、注文住宅の話し合いをすすめる中で意見の相違はかならずでてきます。
もちろん、わが家もありました。
同じような方向を向いているつもりが、微妙にニュアンスが違ったり予算の掛け具合が大幅に違ったりと、ケンカも多かったです。
それは、打ち合わせ中にも起こります。
なにげに発言した旦那さんの要望に、奥様が「聞いてない!」と明らかに不穏な空気になる。
そうなると、そこから話はすすみません。
様々なことを決めるのに「期限」が常にある家づくりにおいて、話し合いがすすまないというのは非常に効率がわるいのです。
見逃しがちですが、理想の注文住宅をたてるためにも家づくりの価値観をパートナーと共有することは必須条件になります。
そこで、家づくりの価値観を共有するためにライフプランをくんでみるのはいかがでしょうか。
有無をいわさずお金の現実をつきつけられるので、そこから逆算して「今の自分達にあった家作りの具体的数字」がわかります。
数字がわかれば、夢ばかりを追うのではなく自分達にとって外せない優先順位をきめていくことが出来ますよね。
また、将来的な家計の流れも把握できるので家計が引きしまるという利点もあり、「お金」にたいする共通認識をもつことができます。
さらに、パートナーと情報共有するために、定期的に話しあいをすることを意識しましょう。
「言わなくても大体分かってくれているだろう。」ではダメ!
同じ話を聞いていても認識のズレは起こるからです。
さらに、注文住宅作りをすすめる中で自分の想いに変化もあるでしょう。
そんな揺れる思いをパートナーに伝えたりパートナーの気持ちを聞くことで、ゆっくりと優先順位を付けていくのです。
そして、集めた情報や資料などにはお互いに目をとおし1人だけに情報がかたよらないようにしたいですね。
「後悔しない家作りというゴール」に到着するためにも、パートナーとの歩調をあわせることを大切にしましょう。
【注文住宅を後悔しないためのコツ4】「家づくり」と「暮らし」の違いを理解している
2021年のyoutube不動産 調べによると「56.6%の方が自宅の間取りに後悔している」という数字が発表されています。
これは、株式会社南勝さんが築1年以上10年以内の戸建注文住宅に居住中の男女全国297人を対象に「後悔した間取り」について調査したものです。
「半分以上の人が後悔しているなんてビックリ!」なんて、他人事とおもったら大間違い!
この記事を読まれているみなさんも、この56.6%に入ってしまう可能性は十分にあるのですから。
この後悔の原因を先にお伝えすると・・・
家づくりを後悔している人は、「家作り」と「暮らし」の違いをハッキリさせないまま注文住宅作りをすすめているのです。
私がこれまでお話を聞かせていただいた中で、家作りを後悔している人に共通する家づくりの理由は次のような感じです。
・「ママ友が家を建て始めたから」「友人宅を見に行って家作りに興味を持ったから」という、周囲からの影響で家作りを考え始めた。
・「親に強く勧められている」などの、自分達の意志とは関係なく周囲からのプレッシャーがある。
・結婚して子供も出来たからそろそろ・・・という日本古来の?流れに乗って思考停止のままに家作りへ突き進む。
残念ながら、どの理由も「どうして自分達は家を建てるのか?」という根本的な理由を曖昧にしたままです。
注文住宅を建てればキラキラした素敵な暮らしが送れるわけではありません。
「暮らし」とは自分達で営んで作っていくものです。
家を建てることで暮らしの何を改善したいのか?
それは家を建てなければ手に入らないものなのか?
明確にしなければ必ず大きな後悔をするでしょう。
もし、みなさんが今の暮らしに大きな不満がなく「家作り」に興味がないのであれば、家づくりに費やすお金や時間を家族とのレジャーや趣味に当てるという選択もあると思います。
また、暮らしに興味があっても直ぐに家づくりと考えず、「今の暮らしを充実させる」「引っ越し」という方向でも良いですよね。
思い切って断捨離をしてみると余計なものが無くなり、暮らしやすさがアップする可能性だってあります。
みなさんにとって家づくりは本当に必要な事なのか、改めて冷静に考え直すことが重要です。
【注文住宅を後悔しないためのコツ5】「住宅ローン=借金」という認識がある
注文住宅づくりは自分達の夢を実現させるワクワクする作業ですが、同時に「大借金をして長期の住宅ローン返済が始まった」ということでもあります。
ここは、家づくりが始まった時点でしっかり認識しておくべき重要ポイントです。
恥ずかしながら、わが家は「変動金利で、当時の銀行の中では最も安い金利で借りられたこと」に満足していました。
借金生活が始まるという意識は全くありませんでした。
世間知らず過ぎて、思い返すだけで怖いです。(汗)
ほとんどの方が住宅ローンを組むと思いますが、住宅ローンを組めたことや低金利で借りられたことがゴールではありません。
「ローンを組んだ=借金をした」ということなので返済していく作業が始まります。
ゴールは完済することです。
わが家のように無計画にはなっていないでしょうか。
長期にわたるローン返済の計画は立てられていますか。
また、日本の人口推計や経済状況の流れを見ると、残念ながら収入の右肩上がりはみ込めません。
先進国の中で唯一、日本だけが収入アップしておらず停滞が続いている現状も把握しておいたほうが良いでしょう。
2020年から始まったコロナ禍によって住宅ローン困窮者が急増しているという報告もあります。
家作りするなら、予想もしない危機にも対応できる返済能力も必須となっているのです。
家づくりと言う夢を追いつつ、現実的な面にも目を向けて対応する力を付けていきましょう。
【注文住宅を後悔しないためのコツ6】家賃並みで暮らせない事を知っている
「家賃並みで暮らせます!」という宣伝広告を見かけますが、その言葉を鵜吞みにしてしまうのは危険でしょう。
貯金には手をつけず家賃並みの出費だけで注文住宅に住みかえた人は、ほとんどいません。
注文住宅を建てるとなると、住宅の価格だけでは終わることはないからです。
たとえば・・・注文住宅作り初期にかかる費用
①工務店やハウスメーカーが決まった時点で、設計料や契約料などの支払い
*工務店やハウスメーカーで違いはありますが、設計料や契約料が工事費に入り住宅ローンを組む際に引かれることもあります。
②「せっかく注文住宅で建てるんだから!」ということで、新しいダイニングセットやソファ、家電購入をしがち
③・・・さらに、意外な盲点なのが打ち合わせや見学会などで出かけた時です。
自宅からの距離にもよりますが、自宅に帰って夕食を作るのが面倒で外食が多くなります。
このように、初期の時点で、やや大きめの額を貯金などから捻出したり食事代を頻繁に支払うことが多くなるでしょう。
さらに、お庭などの外構なども加わると出費がプラスされます。
そして、入居後数年たてばメンテナンスなどの費用もかかってきます。
「家賃並みで暮らせないから注文住宅なんて建てない方が良い!」という、否定的なことをお伝えするつもりはありません。
家賃並みではなく、+αがあることを認識しておく必要があるのです。
家作りでお金の心配を減らすために出来ることがあります。
家作りをする前に専門の方にライフプランを立ててもらうということです。
あ・・・今、
「面倒くさい!」
「お金かかりそうだな・・・」
と思いませんでしたか?
そこが「注文住宅を建てたあとに後悔するかしないかの分かれ道」なのです!
ライフプランを立てれば、毎年の具体的な支出額が出てくるので嫌でも現実を知る事になります。
そして、専門的なアドバイスを受けることでマネーリテラシーを上げることができます。
家賃並みでは暮らせない家づくりの現状を正しく把握し、計画的なライフプランで理想の家づくりをされてくださいね。
【注文住宅を後悔しないためのコツ7】 迷ったら立ち止まる勇気を持っている
どうしても気持ちが盛り上がってしまう家づくり。
ただでさえテンションが上がっていて冷静さをキープするのが難しいところに、家づくりは短期間でドンドンすすんでいきます。
家づくりは「選択の連続」です。
常に判断をしていく作業が続く中で疲弊したり迷ったりする事もあるでしょう。
そんな時は、曖昧なまま進まず立ち止まってみることが大切です。
注文住宅を後悔しているパターンとして、気持ちの盛り上がりだけで突き進むということがあります。
その時の気持ちだけで決める → 新たな選択肢がでてきて振り返る余裕がない → 後から振り返った時に「なぜこれを選択したのか分からない」状態
何となく分かった気になっていて話を進めてしまうのです。
立ち止まる勇気を持つには、注文住宅を建てる基準や具体的予算を決めておくのがコツです。
特に予算を決めておくと具体的な上限数字が分かっているので、迷いが出ても判断も早いでしょう。
注文住宅づくりには、突き進むパワーと同時に立ち止まって冷静に考える勇気も必要なのです。
注文住宅を後悔しないための共通点を意識しましょう
注文住宅の後悔が少ない人に共通する8つのコツ。
1つでも、みなさんの心に響いたでしょうか。
初めから8つのコツを意識することは難しいですが、みなさんが出来そうなことを1つ始めるだけでも後悔のリスクを減らすことができるでしょう。
思い描いている暮らしを実現するためにも、まずは「8つのうちの中の1つ」から行動してみませんか。
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